曽仕強が語る易経:宇宙最古の知恵宝典
曽仕強教授が易経の知恵を深く解読:いかに易経の思維で世界を見るか、いかに変化の中で不変の法則を見つけるか。
曽仕強が語る易経:宇宙最古の知恵宝典
編者按
曽仕強教授(1935-2018)、中国式管理の父、著名な易経学者。深奥な易経の知恵と現代管理を結合し、独自の管理哲学体系を開創。本文は曽教授の複数回講座と対話から整理。
一、易経は迷信ではない、知恵である
問:多くの人が易経は占いだと思っています、どう思われますか?
曽仕強:これはとんだ誤解です!
易経は中国人の知恵の結晶であり、宇宙最古の哲学経典です。変化の法則を語るのであって、占いではありません。
「易」には三つの意味があります:
第一は「変易」
宇宙万物はすべて変化しています。昨日と今日は違う、朝と晩は違う。これは客観的法則です。
第二は「不易」
すべてが変化していますが、変わらないものもあります。
例えば:太陽は東から昇り西に沈む、この法則は変わらない。瓜を植えれば瓜が得られ、豆を植えれば豆が得られる、この因果は変わらない。
第三は「簡易」
大道は至簡。易経は複雑に見えますが、実は簡単な道理を語っています。
二、陰陽は対立ではなく統一
問:陰陽とは何ですか?
曽仕強:西洋人は対立を語り、中国人は統一を語ります。
陰陽は対立ではなく、補完的です。陰がなければ陽がなく、陽がなければ陰がありません。
手のひらと手の甲のように、一つのものの両面です。
昼と夜
昼は陽、夜は陰。しかし昼にも陰があり、真昼最も暑い時、陰気が生じ始めます。
夜にも陽があり、真夜中最も寒い時、陽気が生じ始めます。
これが「陽中に陰あり、陰中に陽あり」です。
男と女
男は陽、女は陰。しかし男性にも優しい面があり、女性にも強い面があります。
だから夫婦は互いに包容し、互いに学ぶべきで、誰が誰を征服するのではありません。
三、易経の実用価値
問:これに何の実用価値がありますか?
曽仕強:価値は非常に大きい!
陰陽の道理がわかれば、極端に走りません。
成功しても得意してはいけない。陽極まれば必ず陰、成功の中に失敗の種が隠されているからです。
失敗しても落胆してはいけない。陰極まれば必ず陽、失敗の中に成功の契機があるからです。
四、易経と管理
問:易経は現代管理にどう応用しますか?
曽仕強:易経は最高の管理哲学です。
予防原則
易経は「未然防ぐ」を強調します。問題が起きてから解決するのではなく、問題が起きる前に予防する。
バランス原則
陰陽バランス。硬軟兼ね備え、緩急自在。一方的に進めない。
変通原則
窮すれば変じ、変すれば通ず、通すれば久しい。行き詰まったら変える。変えれば通じる。
結び
易経は中国人が天地万物を理解する鍵です。
易経を学ぶことは、予言を学ぶのではなく、変化の法則を理解することです。
法則を理解すれば、未来を予言する必要はありません。なぜなら法則に従っていけば、未来は自然と良くなるからです。
易経は智恵の宝庫。開けば、無限の可能性が見えてくる。